美しい山里「井川」にてしゃまんくという赤ちゃんが産まれました。
そのてしゃまんくはとても強くて、てしゃまんくとたたかったクマは「わ〜強すぎだよ〜」とさけんだそうです。
てしゃまんくは生まれたときからすごい力を持っていたそうです。
てしゃまんくが5才になったとき、井川の森や山の中で動物を追いかけたり走ったりするのが大好きでした。そして、てしゃまんくはまだ5才なのに力もあって、とても頭が良く、だれにも負けないほどの強さを持っていたそうです。
ある日、てしゃまんくは、山へたき木を取りに行きました。
「えいっ!!」
と大きな木をゆらすと、てしゃまんくのすごい力でたちまち枝の山ができたそうです。
てしゃまんくは、グングン成長していきました。
力があり、とても親切で、村の人たちから好かれていたそうです。雨で橋がこわれてしまったときには知恵と力で橋を直してしまいました。
てしゃまんくは村の人たちの英ゆうでした。
井川から、駿府の町(静岡)まですごく長いきょりをてしゃまんくはとても重い荷物を持っているにもかかわらず、その日のうちに行って帰ってくることができるような力持ちで足も速い人だったそうです。

てしゃまんくが、駿府の町へやってきました。すると、浅間神社で役人たちが石鳥居を建てていました。みんなで力を合わせても石柱は動かなかったそうです。それを見ていたてしゃまんくは「おれなら一人で持ち上げてみせる」と言って、何百キロもある石柱をいとも簡単に両手で持ち上げてしまったそうです。
てしゃまんくが積み上げた石門は今でも左に傾いているといううわさがあるそうです。
※内容については静岡市観光協会井川支部企画部発行「井川の里ばなし」 日本一の力もち「てしゃまんく物語」と大西屋旅館のご主人からのお話を参考に作成させていただきました。 ●井川本村案内マップへ ●トップページへもどる